東京工業大学 ロボット技術研究会

東京工業大学の公認サークル「ロボット技術研究会」のブログです。 当サークルの日々の活動の様子を皆さんにお伝えしていきます。たくさんの人に気軽に読んでもらえると嬉しいです。
新歓特設ページ        ロボット技術研究会 HP        ロボット技術研究会 twitter公式アカウント

ゲーム製作

「ロボット技術研究会」通称「ロ技研」は、その名前の通りロボットの制作や研究はもとより、電子工作や機械工作、プログラミングなどの幅広い分野にわたるものつくり活動を行っています。

カテゴリ一覧: loading

お手軽簡単グラフ描画ツールyEd その1 紹介編

おはようございますまたはこんにちはまたはこんばんは。13のカイヤンです。
RPG王国、ひっさびさの更新ですね。申し訳ない。
後学期卒業研究で忙しかったつまり時間がなかっただけです。体調不良とかではないです。以上、言い訳でした。

さて、忙しかった理由案件であるツールと出会いました。それは
yEd - Graph Editor
というグラフ描画エディタです。

概要

yEdはグラフ描画エディタです。一切プログラムを書くことなく、mspaintでとりあえず何か描く程度の極めて低い学習コストでグラフを描くことができます。

エディタ上で描かれたグラフは、poyo.graphmlという形式で保存されます。graphml形式はグラフの構造を記述するのに特化したxml形式です。

エディタ上で描かれたグラフは、上述の形式に限らずBMP,JPG,PDF,PNG,SVGといった形式にエクスポートでき、さらにHTML Flash Viewerという形式でウェブブラウザをUIとしてグラフを眺めることもできます。特に難読化はされていないので、簡単に埋め込むことができます。他にも次のような形式に出力できます:
export_formats
Figure1 yEdの出力形式

yEdはJavaによるツールであり、Windows,MacOSX,Linuxで動作します。 
download
Figure2 上述Webページから行けるdownload画面

 
続きを読む

[RPG王国/数学の科学]工大祭展示物紹介[カイヤン]

おはようございますまたはこんにちはまたはこんばんは。13のカイヤンです。

とっくに10月に入っているにしてはまだまだ日中は暑い日々ですが、東工大では 学園祭である工大祭が開かれます。ロボット技術研究会も工大祭において展示会を開催します。 そこに私たちRPG王国も出展します。

RPG王国からの出展は今年は3人。マハト、カイヤン、まーぼうの3人です。 それぞれ自身の制作しているRPG(SRPG)を展示します:
マハト: Bladeing Heroes
カイヤン:AnteTonitrus(体験版)
まーぼう:
HIRED RESISTANCE(仮) 

また、カイヤンは先日記事にしましたRPG世界の形状及び距離の幾何学的考察 に関連した制作物(後述)も展示します。
他にも、RPG王国民は、RPG王国としての展示ではありませんが展示物があります。詳細は展示者が紹介記事を書くかもしれません。

ここでひとつremarkなのですが、 今回の工大祭は
W933がロボット系と電子工作系、S512がソフトウェア系の展示 多めになっておりますが、私たちRPG王国はスペースの関係上S512ではなくW933での展示となります。
どうぞよろしくお願いいたします。


以下ではカイヤンの展示物紹介を行います。

・製作中RPG「天雷」の体験版
私のメインの製作物です。昨年同様、 展示するタイプの体験版として、非常に短いながらもRPGとして戦闘、謎解き、迷路を遊べるようにしてあります。顔グラがついたり、ウィンドウ背景がデフォルトとは別のものになったりとパワーアップ。去年よりはゲームバランスを調整できている……はずです。
ScreenShot_2015_1010_05_08_33
タイトル画面大改訂
ScreenShot_2015_1009_01_13_20
メニューも一新し、顔グラもいただきました。

・ トーラスマップ
前述した記事にもあるように、私はRPG開発だけでなくRPGそれ自体の研究も行っています。特に数学を持ち込むのが好きで、また幸福の物理の数学分野である、数学の科学の一員として数学の可視化・具現化にも興味があります。そこで今回は、上述の幾何学的考察について、目に見える形にしようということで実際に4次元空間内のT^2トーラスをRPG世界と結びつけるようなものを作りました。
torusrect
静止画だと恐ろしくつまらない簡素さですが、key入力で赤い点を長方形内(RPGのワールドマップ)で動かすと、それに対応してトーラス(RPG世界の”星”)の上を動きます。その場ですぐできる程度の書き換えで、平面曲線上を(そして”星”の上でそれに対応する曲線上を)赤い点が動くようにもできます。下の2円は本当のRPG世界の”星”である、4次元空間内のトーラスを2次元×2次元として表示したものです。
もしかしたら、もう少し見栄えをよくしたものを展示できるかもしれません(展示用PCとの兼ね合い的に難しいかもしれない)。


以上です。ぜひ当日は遊びにおいでくださいませ!

カイヤン
 

ゲーム製作者交流会GAME^3を開催しました

こんにちは、14のまーぼう(@mabo_207)です。
今回は9月13日に東工大で行ったイベント「GAME^3(げーむきゅーぶ)」についての記事です。 今回は2回目の開催となりましたが、1回目と内容は同じなのでどんなイベントなのかはこちらをご覧下さい。
 
今回は大岡山キャンパスの南2号館のS223を用いて開催しました。今回は、60人程の方が来場していて、総展示ゲームブース数が24。皆さん楽しくゲームを遊びつつも議論も活発に行われていました。


当日の様子2
↑当日の会場の様子です。

今回も多くのサークルに参加していただきました。
東京工業大学 アマチュア無線研究会
東京工業大学 traP
首都大学東京 AR会
東京工科大学 Creative Staff
神奈川大学 GameCreatorsCircle
千葉大学 電子計算機研究会
早稲田大学 早稲田コンピュータエンタテインメント
法政大学 計算技術研究会
敬称を省略しましたが、上記の団体さんにゲーム展示をしていただきました。
これらの大学の方以外にも様々な人が展示を見に来ていました。参加してくださった人、運営を手伝ってくださった人達に感謝です。

運営側として反省・改善すべき点はありましたが、多くの方に満足してもらったようでよかったです。アンケート等も参考にして、今後の運営に役立てたいと思います。また開催する時はよろしくお願いします。

RPG研究~RPG世界の形状及び距離の幾何学的考察

おはようございますまたはこんにちはまたはこんばんは。RPG王国と数学の科学の共通部分の唯一の元、カイヤンです。

7月4日に研究報告会というロ技研のイベントがありました。ロ技研での自身の活動(研究、製作、イベント参加など)を報告する場です。詳しくは多分報告記事が出ると思いますのでそちらで。

先日の研究報告会はRPG王国の初発表でした。発表者は二人、RPG王国を創立し、王国の現政権を握る学部3年のマハトとカイヤンです。
今回の私の記事では、この研究報告会で発表した内容について扱いたいと思います。

先日筆者が発表したのは
RPG世界の形状及び距離の幾何学的考察
という内容のRPG研究についてです。さて、まずRPG研究とはなんだったのか。カテゴリーRPG研究の初記事であるマハトの記事から引用すると
『RPG研究とは読んで字のごとく「RPGを研究する」ことで,市販のRPGの研究をして色々な発見することが目的です.せっかくRPG専門の研究室を作ったんだから専門的なこともやりたいですからね.』
 
ということです。そういうわけで私は市販のRPGの世界の形状とその上の距離について考察しました。
『「お前そんなことやってないでRPG作れよ!」とか言わないでねっ!><』

新規性のカケラもない話ですが、RPGの一般的な世界、つまり長方形の周を順平行に繋げたような世界(以後単にRPG世界と称す)と、我々が住む地球は全く異なる形状をしています。地球はおよそ楕円体、もっと近似すれば球ですが、RPG世界は違います。手元のRPGでもし船なり飛空艇なり世界1周がたやすい乗り物が手に入っているデータがある方は「北へ」まっすぐ向かってみてください。
北へ~行こうランララン♪
と北へ向かうと気づいたら1周して元の位置に戻りますよね? 「地球っぽいじゃないか!」ですって? ではさきほどとは別の位置から「北へ」向かってみてください。同じ地点は通りましたか? 地球と同じ曲面であれば北極という同じ点を通るはずですよね? しかしRPG世界では通らないことが上の操作で容易に確かめられます。実際、地球の、長方形の形をした正確な地図は作成できないことが知られています。
web-wmap-c1-a2

では球面や楕円体面じゃないならどんな曲面がRPG世界の形状なのでしょうか。また新規性のカケラもない話ですが、長方形の繋がれ方に注目すると、ドーナツ型(トーラス)であることがわかります。長方形を丸めて辺を糊付けして円柱を作り、さらにその円柱を丸めて端を糊付けして完成です。どれくらい新規性がないかというと、ドラゴンクエスト2発売時からRPG世界はトーラス形だろうと言われてたらしいですね。先行研究でしっかり形状が述べられてますね。はい、ちゅんちゅん。
ワールドマップの繋ぎ方2

って待て待て待て待て、長方形の繋ぎ方って言いますけどあなた、繋ぐってなんですか?
あと、円柱はともかくそのあとのトーラスは引き伸ばさないと作れそうにないんですが、それで長方形の正確な地図が作れるんですか??
Prove! 

という疑問が自然に湧いてきます。はい湧いてきました。さあGoogle先生に聞きましょう。この辺のちゃんとした議論が知りたいです!!
……これがなっかなかないんですよね。トーラスである、ドーナツ型であると書いてあるところはたくさん見つかりますし、類体論を用いてほかの解釈を与えているウェッブサイトもあります。また3次元空間のトーラスとして物理的なことを議論しているところもありますが、そもそもトーラス型なのか、3次元のトーラスで距離は大丈夫なのかという議論はなかなかありませんし、特にちゃんとRPG世界がトーラス型であるという解釈に証明を与えているところは見当たりませんでした。ネットをささっと調べたくらいじゃ出てこないだけでどこかに公開されてるかもしれないし、筆者の検索能力がアレな可能性もありますが。Googlabityの高いところにありません。

ロ技研の標語:ないものは作れ

じゃあ証明を書いてやろうじゃないかと。そういうわけで今回のRPG研究は始まりました。さあまずは長方形を繋ぐとは、繋ぎを定式化できたとしてほんとうにトーラスになるのか? 距離の問題は大丈夫か? ということを問題意識としていろいろ勉強しました。本を読んだりなんだりしたり、気づいたら数学科の多様体の講義を履修してたり。

数ヶ月ほどぽよぽよし、ついに答えを得ました。
研究報告会で用いたスライド(一部編集済み)


カイヤンの研究報告書とスライドPDFのDropboxリンク (内部向け:あくまで筆者個人のものしか入ってないのでご安心下さい)
こちら   
スライドの追記:36ページ、実3次元空間にも埋め込みは可能(なので私たちはドーナツを見られる)ですが、等長埋め込みはできません(ドーナツの内側と外側の周長は異なる)。長さを保った埋め込みができるのが4次元です。

無事直感通りの結論が数学的に導けました。しかも気持ちですがゲーム製作にあたっての応用も考えられました。やったね!
スライドはかなりざっくりしていますし、前提知識をあまり求めないように書こうとしたらかえって長くなりそうになったために、研究報告書も説明の長くなる概念(コンパクトなど)を教科書に頼っていますので、適宜集合と位相や微分幾何学の教科書を参照しながら読んでくださると幸いです。

今後の展望としては、順平行以外の繋ぎ方をいれた長方形ではどんな世界になるか(例えば片方を逆平行にすればクラインのツボ、両方を逆平行にすれば射影空間など)、上述の議論をより抽象化・厳密化する ことで使用範囲を広げられないか(一般の平坦な曲面の議論など)ということが考えられます。今回でもリーマン幾何学の定理を引用した箇所がありますが、本格的にやるにはリーマン幾何学からは逃げられないようですね……精進します(本研究も多様体をなんとか避けようとしたがゆえに発表が遅れたという反省があります)。さらに余裕があればRPG世界の物理法則がどうなるか(安易に魔法に逃げたくない)ということも考察対象になりうりますが、リーマン幾何学だけでなくそれを応用した物理学の知識も必要になりそうで、この先は地獄だぞって感じです。

まずないでしょうが、もしも引用される場合は、連絡などいりませんのでカイヤンの文章であることを明記して使ってやってください。感想・使用連絡を頂いた場合カイヤンは鼻血を出して喜びます。

以上です。本研究にあたって参考書の紹介や証明のアドバイスをくださった数学科の先生、先輩、友人、後輩の皆様、そしてここまで読んでくださった皆様に感謝します。数学が下手の横好きな一人のRPGファンの駄文でしたが、ありがとうございました。研究報告会後、ゲーム製作の方も久々に進んでいます。両方とも頑張ります。

(……この記事もGooglability低いなあ(・ω・`))
 

いい感じのスケールのMAP

 おはようございますまたはこんにちはまたはこんばんは。RPG王国のカイヤンです。

 試験などいろいろなものが積んで更新が大変遅れてしまいました。王国の久々の更新です。

 今回は歩行グラフィックの等身について、最近RPGツクール2003製フリーゲーム「ゆめにっき」で遊んでいて得た知見について述べようと思います。え? GAME3前にゲームする余裕があるんだなって? 休憩って大事だと思うよ!(まじめに言うと、マップを作るにあたって構図を参考にしたくていくつかのフリーゲームのプレイ動画を見たり、自分で過去にDLしてあった「ゆめにっき」をプレイしたというわけです。休憩意図もありましたが)

 320×240の、1マス16ピクセル四方のマスで作られた2Dゲーム画面で考えていきます。結局マスの形状と数にしか依存しないので多分マスのサイズ(常識的な有限確定)については普遍性があると思います[要出典]。あるといいなあ! 多分マスの一辺の長さaとしたらa/16倍すればいい感じの数値になるんじゃないかな!!
 自作のマップエディタを使うにしろRPGツクールやウディターなどを用いるにしろ、まずはマップチップセットを描いてからそれをマップエディタでプロットしてマップを描いていくのが自然でしょうし、この方法でマップを描くということも仮定します。すくなくとも、RPGツクールやウディターで通用する議論にはなると考えられます(筆者はウディターでゲーム制作をしている)。
 以下に筆者が用いているマップチップセットの一部分を示します。
マップチップ図
 Figure1 
 ご覧のように、ドアのマップチップは1マス×2マスのサイズです。ここでは16×32です。余程背が高くない限りたいていドアより人の身長はやや低いのでちょうど12.5%縮めた14×28くらい(キャラの身長によって28よりも適度に小さくする)が妥当なサイズでしょう。そして実際手元のゆめにっきラバーストラップからもそれくらいの数字が見て取れますし、ほかの多くのゲームでもキャラの歩行グラフィックの大きさはドアに対してそれくらいであるように思えます。SD化されデフォルメされた歩行グラフィックでも、身長とドアの大きさの比はだいたい現実に即していると考えられます。
 ……当たり前と言えば当たり前ですね。ですがこの事実は、現実にある建物をモデルにマップを作る際に、スケールを計算するのにドアの大きさを標準に使えるということです。特撮監督の巨匠の中の巨匠、円谷英二氏も、戦時中に軍の依頼で真珠湾攻撃などを題材に宣伝映画を作る際に、戦艦の大きさを甲板にいた水兵の身長から割り出したと伝えられています。戦艦など軍艦・駆逐艦の大きさは軍事機密ですから正確な数値は特撮監督にはわかりません。しっかり調べるなり測量するなりすれば現実にある建物(東工大の本館など)も正確な大きさは計算できるかもしれませんが、メートル法ではなくピクセル単位の世界に落とし込むのにあたって、特にフリー素材を利用する人にとっては与えられたドアの大きさを元に描けるのは大きいと思います。
 ここまでのまとめ:ドアを基準にしてマップを作ると高さのスケールがいい感じになる。
 
 さて、ここから先はウディターの「RTP」素材の話となります。「」の理由は、実際にはサンプルゲームに同梱された素材なのですが、立ち位置がRPGツクールのRTP素材に近いためです(尤も、後述するようにツクールのRTPに比べ規制がゆるふわな大変うれしい素材なのですが)。先のFigure1はウディタの「RTP」素材です。ドアのサイズは上述通りです。一方、歩行グラフィックのRTP素材はというと、身長17~19ピクセルです。その結果、以下に示すような絵柄になってしまいます。
異常な身長
Figure2
 これではドアが大きすぎるというか、建物が高さ方向におよそ2倍弱も大きく見えてしまいます。東工大関係者なら、この身長に対して本館の入口部分が高すぎるように見えるでしょう。
 しかし大変うれしいことに、これらのウディタRTP素材はなんと、”ファイルに修正を加えて自分のゲームに使うこと”が認められています。なのでEGDEなどのドット絵描画ツールを用いて縦方向に引き延ばせば解決します。一般にドット絵の拡大縮小は作画崩壊を招きがちですが、拡大対象を囲む最小の正方形領域ごと拡大することでかなり被害を抑えられます。被害が少ないということはマレに生じる崩壊箇所をたやすく治せるということです。拡大した結果は次のようになります。
正常な身長
Figure3
 この通り、単純な拡大だけでもほとんど違和感はなく、またFigure2に比べて身長のスケールがいい感じになりました。

 まとめ
①高さのスケールの違和感を消すならドアを基準に。
②ウディタの「RTP」素材は改変可能。拡大縮小していい感じのスケールを実現。

 以上です。ここまで読んでくださってありがとうございました。

 なお、ここまで書いて実際に歩行グラフィックも修正してから、ドアを修正した方が早かったかもしれないという風に思いました。せ、正方形のドアってすごく違和感感じるし……。
ギャラリー
  • ABUロボコン結果報告
  • スマホから部屋の電気をつけてみた
  • MakerFaireTokyo2017に出展します
  • MakerFaireTokyo2017に出展します
  • MakerFaireTokyo2017に出展します
  • MakerFaireTokyo2017に出展します
  • MakerFaireTokyo2017に出展します
  • MakerFaireTokyo2017に出展します
  • たのしいロボット帝国 製作物紹介
記事検索
最新コメント