東京工業大学ロボット技術研究会で研究室「10g」で活動しております,11年度入学のところです.

今回は,前回の記事
今流行りの「マルチコプタ」の製作 10g
に引き続き,制作中のクアッドコプターについて書いていこうと思います.

Quadruptor - マシン情報 - Tokoro's Tech-Note 

 
前回からずいぶん間が空いてしまいましたが,その間にずいぶん安定して飛ぶように仕上げることが出来ました!

CIMG2025
全く同じ構成の2台目も作ってみたり.

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それでは制作の過程を順番に見て行きましょう.


1. 要素のチェック

まずはマシンを構成する部品のチェックを行います.
前回の記事では,LEDでできた目を光らせて,マイコンが正常に動作することを確認しました.

今回は,新しく届いたバッテリと,モータの回転をテストしました.

目を光らせた時と同様にモータを回すだけのシンプルなプログラムを書いて,電源を入れるとモータが回るというそれだけのテストをしました.

次にセンサ類をテストします.Quadruptorには加速度と角速度(回転速度)を測るセンサを搭載しています.
データを取得してパソコン上に表示させることに成功しました.
mpu6050_dat

適当に動かしてグラフにするとこんな感じです.結構ノイズ乗りますね.(こんなもんです)
mpu6050_graph

センサの値が取れて目が光ってモータが回れば,あとは無線が動作すれば(飛ぶかどうかは別として)ラジコンになります.
無線についてはすでに試してあったので,次にどんどん進んじゃいます.


2. フィルタを作る

先ほどのセンサの値,ノイズだらけでしたね.
かつ,センサの生データだけではマシンの姿勢を得ることはできません.
そこで,フィルタというものを作成して,センサのデータをそれに通し,必要な情報を取り出します.

細かいことは高度なことになるので結果だけ見せると,フィルタにかけて姿勢の情報を取り出した結果が左側,元データが右側です.
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動画にしてみるとこんな感じ.


これで姿勢の推定もばっちりですね!やったね!
どんどんいきましょう.


3. 姿勢推定の結果をリアルタイムで表示してみる

先ほどの処理をマイコンに移植して無線で飛ばします.
パソコンに届いたデータを処理して,ティーポットをリアルタイムに回します.
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これで姿勢推定がリアルタイムに実行可能なことが証明できました.
ここまでできてようやくマシンを飛ばす準備が完了します.

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次回の後半記事では,実際にクアッドコプターを飛ばすために踏むステップを紹介していきます.

詳しい情報は随時Wikiにアップしている(はず)ですので,こちらものぞいてみてください!
Quadruptor - マシン情報 - Tokoro's Tech-Note