東京工業大学 ロボット技術研究会

東京工業大学の公認サークル「ロボット技術研究会」のブログです。 当サークルの日々の活動の様子を皆さんにお伝えしていきます。たくさんの人に気軽に読んでもらえると嬉しいです。
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機械工作

「ロボット技術研究会」通称「ロ技研」は、その名前の通りロボットの制作や研究はもとより、電子工作や機械工作、プログラミングなどの幅広い分野にわたるものつくり活動を行っています。

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Matlabで非円形歯車作ってみた その2

これはrogy その2 Advent Calendar 14日目の記事です.
全然登録してる人いないけど,その2もよろしく. 

前記事に引き続きおにぎりです.
設計手法は前記事にあります.本記事では製作編です.


4. 実際に作ってみた

さぁいよいよお待ちかね!実際に作ってみましょう!いや~~楽しみですね~~~!!!

せっかくなんで色んな種類のものを出力してみました.
・四角っぽいの


・おにぎりっぽいの


・楕円


・偏心円



これらをCADで読み込ませて~

設計?

 これを適当にデザインしていきます.

あとはレーザー加工機でアクリルをバーッと切ってやりまして,完成~♪
 実物
いや~かわいいですね.
実際に回してみると……


ちょっと軸のつくりが雑ですが,きれいに回りましたね.うまくいきました.




5. まとめ

今回はMatlabを用いて,目的の角速度比で伝達する非円形歯車を作成するプログラムを作りました.需要があればプログラムも公開しようかな.とは言っても適当な理論のプログラムなので,あるとは思えんが…….次はちゃんと接触理論を学んでから歯の設計がしたいですね~. 

話を持ち掛けて少し手伝ってくれた天文部のK君ありがとう.みなさんもぜひ来年の工大祭にて天文部の出し物のどこに非円形歯車が使われているか観察してみてください.

僕も将来就職をしたら,社会の非円形歯車の1つになって,しっかりと世の中にかみ合っていけるよう頑張りたいと思います.



6. おまけ

適当に設計した非円形歯車を個人的期待度単調増加中のFusion 360というフリーのCAD/CAMソフトを使ってレンダリングしてみました.
非円形歯車2

かっこいい!!!
あまりにかっこよかったのでデスクトップ画面にしてしまいました.
このデスクトップ画像を見ながら研究頑張るぞい


さぁて明日の記事は,ロ技研の姫ことふぁいたんの「Procedural programming」です.なんかすでにブログの下書きの記事があるのでチラ見したんですけど,機械屋の僕にはちんぷんかんぷんっすね…….プログラミングガチ勢に前後で挟まれててブルブルしながらバトンタッチ.



Matlabで非円形歯車作ってみた その1

これはrogy Advent Calendar 14日目の記事です.

機械系の記事が少ないので機構系の話を書いていきますぞ.

 

どーも.今年NHKロボコンチームMaquinistaを定年退職しましたおにぎりです,

現在は卒論研究をしながらきままに卒論研究する毎日を送っています.

 

1. 前置き

僕は2年前,工大祭やMakerFaireTokyoなどで非円形歯車を展示していました.非円形歯車とは,名前の通り「丸くない歯車」です.丸くなくても設計次第では回るんです.不思議ですよね.現在,少しデザインを変えてものつくりセンターの入り口にて展示させて頂いてます.

S__30670852


 こいつらはどうデータを製作していたかといいますと,Gearotic Motionという怪しい海外ソフトのデモ版で怪しい使い方をして無理矢理出力していました.最初は自力でデータを作ろうと思っていたのですが,理論を考える途中で挫折してしまったのでした.

 

そこで先日,この展示を見て頂いた東工大天文部の後輩K君という子が僕を訪ねてきました.話によると,どうやら来年の工大祭に向けてある出し物を製作中だそうで,その一部に非円形歯車を用いたいとのこと.それも,「仕様通りの角速度比で伝達」したい,という相談でして,僕の以前使っていたソフトを使う場合は有料版(高い)を買わねばできません,さて困った.うーん,手軽なソフトだけでなんとかできないかな……ん?そうだこれだ!

 

Matlabさんがいるじゃないか!!!!

※東工大生にとっては無料でインストールできる手軽なソフトです


 
さて,ここからが本編です,
そんなこんなで,Matlabを用いて,一度は挫折した完全自作の非円形歯車製作をしましょう,という風になりました.(全くもってMatlabである必要はない.ほんとにただそこにあったから.)
23項ではこの設計手法を簡単にかいていきます. 


注意事項
~読むのが面倒な方へ~

 2,3項はできるだけ分かりやすくかつ必要最低限のことを書いているつもりですが,やや専門的で長い説明になってしまっているので,作った結果だけ知りたいという人は飛ばして次の記事の結果編だけ見てくださっても構わないです.


~しっかり読んでくださる方へ~

一部怪しいこと書いてるので,正しい表現とは限りません.また,そういった表現をもし見つけたらこっそりコメントで教えてください.


~専門の方へ~

 許してください.

 


2. 非円形摩擦車の作成

まずは歯のついていない,非円形摩擦車を考えていきます.つまり,つねに転がり接触をする2つの曲線を作ろうというわけです.転がり接触点の定義(?)を簡単に表すと,

①運動中,その点で物体同士が接触している

②運動中,それぞれの物体上でのその点の速度が一致している

の2つです.

2つの曲線がそれぞれ$\phi_1$,$\phi_2$だけ回転中心$O_1$,$O_2$(すなわち回転軸)で回った時の,接触点における転がり半径を$r_1$,$r_2$とします.また,その回転中心間の距離(軸間距離)を$a$とします.このとき,条件②を満たすように,接触点の速度方向を一致させるには図1のように接触点は2つの回転中心を通る直線上になければなりません.今後,図の左にある歯車を駆動側,右にある歯車を従動側とします.すなわち,左から右に動力を伝達しているとします.

NCG図1
図1  非円形摩擦車の転がり接触点

すると,条件①より,
$r_1+r_2=a \tag1$
となります.また,条件②より,それぞれの点での速さ$\upsilon_1$,$\upsilon_2$も一致するので

$\upsilon_1=\upsilon_2 \tag2$

となります.ここで,$\upsilon_1$,$\upsilon_2$はそれぞれ,

$\upsilon_1=\frac{d\phi_1}{dt}r_1 \tag3$
$\upsilon_2=\frac{d\phi_2}{dt}r_1 \tag4$
で表されるので,式(2)~(4)より,
$\frac{d\phi_2}{d\phi_1}=\frac{r_1}{r_2} \tag5$

であると分かります.すなわち,2つの物体の転がり運動の角速度比はその時のころがり半径比である,ということになります.(言われりゃ当たり前だよね)

 あとは設計関数である$d\phi_2/d\phi_1$(以下$f(\phi_1)$)と軸間距離$a$を決めてあげることで式(1)(4)より極座標として摩擦車の外形形状が次のように決まります.

$r_1=\frac{f(\phi_1)}{1+f(\phi_1)}a \tag6$
$r_2=\frac{1}{1+f(\phi_1)}a \tag7$
ただし,$f(\phi_1)$は以下の式を満たさないと周長が一致しないので注意です.

$\int_{0}^{2\pi}f(\phi_1)d\phi_1=2\pi \tag8$

これは,例えば設計関数を式(8)を満たすように定数倍してあげることで解決しますね.

てなわけでこれをMatlabで実装してみました.プログラミングなんてほとんどしない僕はこれだけでも少々手こずりました.

例えば軸間距離を50mm,設計関数を
$f(\phi_1)=1+\frac{\sin 4\phi_1}{4} \tag9$ 

とします.すると,角速度比曲線と計算された非円形摩擦車は図2,3のようになります.
角速度比曲線
図2 与えた角速度比曲線


摩擦車
図3 出力された非円形摩擦車

それっぽいですね.よりそれっぽさを確かめるために,回してみましょう.

 
うん.それっぽい.

しかし,このままでは摩擦による動力伝達なので,途中ですべってしまうとうまく接触しなくなる可能性がありますね.というわけでここに歯をつけていきましょう.



3. 摩擦車に歯をつける

 はい,ここからが僕の知っている限りオリジナリティのある方法です.2年前はここで挫折しました.

注意事項2
 ここまではほぼただの転がり接触理論の話で,解析的に正しい方法でしたが,ここから下は僕が考えた「怪しい方法」です.レーザー加工機での加工を前提としているので,「この加工精度ならバックラッシは多少あっても引っかかりはなしに動くっしょww」というノリです.接触理論をまじめに考えているわけではないです.ご了承ください.


3.1. 歯の位置と向き
 先ほど作った摩擦車の外形を製作する非円形歯車のピッチ曲線とします.ピッチ曲線とは,歯車同士のかみ合い点をつないだ曲線で,円形歯車ではピッチ円と呼ばれるものです.まずはこのピッチ曲線を,決められた歯数zだけ等分割する点を求めます.ここに歯を置いていくわけです.まずは左の駆動側の歯車において,この等分割する反時計周りで$k$番目の点の座標を$\boldsymbol{P_{z1}} [k]$  $(k=1,2,⋯z)$とします.この点に歯を生やすわけですが,生やす向きが重要です.かみ合い点において,2つの歯車のピッチ曲線は常に接線が共通であるため,ここではピッチ曲線の法線方向に歯を生やすことにします.てなわけで数値微分を行って歯の向きの座標変換用に接線単位ベクトル$\boldsymbol{t_1} [k]$と法線単位ベクトル$\boldsymbol{n_1} [k]$を数値計算で求めます.従動歯車においても同様です.これで,歯を置く位置と向きが決まります(図4参照).

NCG図4
図4 歯を配置する位置と向き

で,実際に先ほどの例に当てはめてみると図5のような感じ.歯車っぽくなってきた.
歯の位置
 図5 出力されたピッチ曲線上に配置する歯の位置と向き


3.2. 歯の形

次は歯の形です.これがやっかいです.ここでは簡単に,そこでのピッチ曲線の曲率にあったインボリュート歯形を採用することにしましょう.まずは歯の大きさであるモジュール$m$をどうするか.これは,円形歯車でのモジュールの定義を拡張し,
$m=\frac{L}{\pi z} \tag{10}$
とします.なお,$L$はピッチ曲線長を指します.当然この$m$は,2つの歯車の全ての歯において共通とします.モジュールの次にインボリュート歯形を決定するのに重要なパラメータが,ピッチ円直径です.しかし,当然非円形歯車にピッチ円直径という概念はありません.そこで,ピッチ円直径の代わりにそこでのピッチ曲線の曲率半径×2の値を用いるわけです.曲率半径は,$\boldsymbol{P_{z1}} [k-1]$,$\boldsymbol{P_{z1}} [k]$,$\boldsymbol{P_{z1}} [k+1]$の3点を通る円の半径$R$とします(図6).この$R$は正弦定理とかで簡単に求まります.この円の中心が$\boldsymbol{P_{z1}} [k]$について$O_1$と反対側にある場合,$R<0$とします.要するに,凹んでる部分は曲率半径が負だよってことです.
NCG図6
図6 曲率半径$R$

曲率半径によって変わる歯形の様子を図7に示します.$1/R\to 0$の時はラックのような,$R<0$の時は内歯車のような歯形になります.なお,インボリュート歯形の基礎円以下のところは適当に直線でつないでます.
歯の形
図7 曲率半径によって変わる歯形の様子

3.3. 歯のあてはめ
これらを当てはめてつなぐとようやく外形の完成です.お疲れ様です.
先ほどの例における元のピッチ曲線と歯を当てはめて作った非円形歯車の外形を図8に示します.
歯が生えた
図8 元のピッチ曲線(一点鎖線)と出力された非円形歯車(実線)

いやー,かっちょいいですね.まわしてちゃんとかみ合うか確かめてみましょう.

おぉ!良い!良いぞぉ!


あとはこれらをDXFLibを用いてdxfにて出力して,CADで適当に設計して作るだけですね.次の記事へGO!

参考文献:大学課程 機構学 改訂2版 (稲田重男・森田鈞・長瀬亮・原田孝共著)

(僕の他の変な歯車作ったよ~記事がこちら→双葉車非円形タイヤラジコン

動くマニュアルトランスミッションの模型を作りました

どうもこんばんは、工場長です。

タイトルにあるように自動車に搭載されているマニュアルトランスミッション(以下MT)の模型を作りましたので
やる気の続く範囲で紹介します。
こんなの↓
IMG_1080

続きを読む

サイクロ減速機の作り方

rogy Advent Calendar 2015 4日目の記事です。
3日目の記事は 簡単・便利な関数 です。

おはようございます。(@tiby_white)です。

サイクロ減速機の作り方という題名ですが、今回書くのは実際に作ろうと思ったときに肝となる曲線板の設計(エピトロコイド曲線の描き方)についてです。

この動画



とかわロボ界隈の方のこの記事を読めばばっちりです。

以上でおしまいです!!!!!







以下蛇足&雑談。

減速機良いですよね
有名なもので遊星歯車減速機、ハーモニックドライブなどがありますが、今回はサイクロ減速機について書こうと思います。
サイクロ減速機とはなんぞやという方は↓の動画を眺めつつ




この記事
を読むと分かりやすいと思います。

基本的には偏心入力軸、曲線板、外ピン、出力軸で構成されています。

サイクロ減速機の利点はいくつかありますが、曲線板の歯型が一般的なインボリュート歯車よりも滑らかなため、
CNCフライスを用いて自作が可能
という点が趣味工作マンとしては魅力だと思います。
しかし肝心の曲線板の作り方もエピトロコイド並行曲線の詳細もなかなか出てこない!どうやって作るんだ!という状況でした。(2014年頃まで)
なんとかエピトロコイド並行曲線の作り方、パラメータの対応等分かってきたところで記事を書かねばと思っていましたが、空白の期間が発生し現在に至るという感じです。(上記の方が詳しく書いていることに昨日気付いて絶望しています

曲線板の作り方は上に挙げたものを見てもらえばという感じなので、
  • なぜエピトロコイド並行曲線だと常に全ての歯が外ピンに接するか
  • エピトロコイド曲線のパラメータと実際の部品との対応
についての直観的な理解の手助けになることを目標に書いていきます。


エピ(外)トロコイド曲線は、動円を定円に沿って滑らないように転がしたときに動円上の定点が描く軌跡です。
また、エピトロコイド並行曲線はその名の通り、エピトロコイド曲線をオフセット(平行移動)したものです。

外トロコイドは、定円の半径を$r_c$、動円の半径を$r_m$、回転角を$\theta$、描画点の半径を$r_d$とすると、媒介変数表示でepi1
$$
  \left\{ \begin{array}{l}
    x = (r_c + r_m)cos\theta - r_d cos(\frac{r_c + r_m}{r_m}\theta) \\
    y = (r_c + r_m)sin\theta - r_d sin(\frac{r_c + r_m}{r_m}\theta)
  \end{array} \right.
$$

で表されます。

例として右図のような外トロコイドを考えてみます。
$r_c=3$、$r_m=1$、$r_d=1/2$の外トロコイドで、媒介変数表示、で
$$
  \left \{
    \begin{array}{ll}
      x = 4cos\theta - 0.5cos4\theta \\
      y = 4sin\theta - 0.5sin4\theta
    \end{array} \right.
$$
となります。
これをベクトルのように表記して、
$$
  \left (
    \begin{array}{ll}
      x \\
      y 
    \end{array}
  \right )

  = 

  \left (
    \begin{array}{}
      4cos\theta \\
      4sin\theta
    \end{array}
  \right )

+

  \left (
    \begin{array}{}
      -0.5cos4\theta \\
      -0.5sin4\theta
    \end{array}
  \right )
$$
動円の中心までのベクトルと、そこから動円上の定点までのベクトルの和とみることができます。 
右辺右側に注目すると、$4\theta$なので$0\leq\theta<2\pi$で同じ値をとるような$\theta$は等間隔に4つあることが分かります。緑色の円は動円の中心が通る円で、さきほどの式の右辺左部分から半径は4です。
epi2


よって各4動円上の定点を通る円を作ると、その円は半径が4で偏心距離0.5で回転することになります。
epi3
動円を消して動円上の定点を強調するとこのようになります。
epi4
これは見方を変えると、
半径4の円から等間隔に4点選び、各点が外トロコイド上に乗るように自転させると偏心距離0.5で公転する
または、
半径4の円の等間隔に並んだ4点を外トロコイド上に拘束したとき、距離0.5の偏心入力を与えると自転する
と言えます。

この半径4の円と4点がサイクロ減速機でいうところの外ピン、外トロコイドが曲線板の素となります。
いよいよ、エピトロコイド並行曲線をひきます。といっても、さっき言ったように平行移動するだけです。(≠縮小)
下図紫線はもとの曲線を内側に0.5平行移動してできたものです。
 
epi5
定点(→外ピン)もこれに応じて点から円にします。0.5平行移動したので円の半径を0.5にすると常にエピトロコイド並行曲線に接しながら動きます。
epi6
これで外ピンと曲線板ができました。
偏心軸が一回転すると、外ピンは偏心回転前の次の外ピンの位置まで移動(自転)します。
外ピンの気持ちになって見ると、偏心軸が$\frac{3}{4}$回転したときに曲線板が反対回りに$\frac{1}{4}$回転していることになるので、減速比は-3となります。
外ピンの気持ちの図ものせておきます。
epi7
以上より、
  • 定円の半径と動円の半径の和$r_c+r_m$が外ピンを配置する円周の半径
  • 描画点の半径$r_d$が偏心入力軸の偏心距離
  • エピトロコイド曲線をオフセットした距離が外ピン自体の半径
となります。



ちょっとだけマニアックな内容でしたが誰かしらのお役に立てば幸いです。
指摘、質問等ありましたらツイッターの(@tiby_white)までお願いします。
ではでは

F3RC(新入生向けロボコン)の紹介(ルール紹介の巻)

ロ技研は毎年F3RC(Freshmans' robot contest、新入生向けロボコン)に参加しています。公式ページはこちら

今年度はロ技研を含むNHKロボコン(学ロボ)を目指す8つの大学サークルによって運営されています。新入生にロボコンの魅力を伝え、必要な想像力を養い、技術を培うことを目的としています。5~9名程度の新入生を中心としたチームが毎年変わる課題をこなします。製作期間は6月~9月です。
COCWGV-UcAEciqe
荒ぶる部室人多いbot(詳細はこちら)

さて、以下は今年のルールの紹介です。

今回の競技課題は、地上戦における敵陣地の制圧をモチーフにしています。戦車役の手動ロボットは、遠距離から敵の陣地を砲撃し撃破することを目的とし、偵察役の自動ロボットは、地道に地形の情報を集め、戦車の進む道筋を探ること を目的とします。
ルールブック1-1より

自動機と手動機1台ずつ、大きさはともに600mm四方。それぞれの機体の仕事、注目ポイントはどこでしょうか。

スクリーンショット (5)

今年度のフィールドです。青チームだと仮定します。
自動機が左下の濃紺色のゾーンからスタートし、緑色の上に並べられた一辺150mmの立方体であるスタイロフォーム(画像では数字が書かれている)を集め、再び濃紺色のゾーンに持ち帰ります。このスタイロフォームが情報です。情報の数が多いほど高得点です。
人間が関与するのはスタートするまで。いったん動き出したら触れてはなりません。一度に大量に持ち帰りたいが、そのためには遠くにある情報を狙う必要があり、失敗しやすくなる。白線をライントレースするか、あるいはフィードフォアードで決め打ちするか。集めた情報をどうやって格納するか。相手の行動をどう妨害するか。求められるは技術、知識、経験。一年にはどれも不足しやすいものです。発想よりも完成度が求められるでしょう。
手動機は真ん中あたりの青いゾーンから出発します。自動機が集めてきた情報(スタイロフォーム)の量に応じて標的ゾーンに近づくことが出来ます。そして手動機から60mm程度の柔らかい弾を飛ばし、青の空き缶を倒すと得点です。弾が砲弾、空き缶が標的です。装填できる弾数は15球以内、弾全体の重量制限もあります。倒した数だけ得点です。
発射機構には、エアーか、バネか、モーターか。発射精度を上げるのには機体が振動してはいけないから、機体を重くする必要。給弾を行うと時間がかかる、対策として出来るだけ機体に詰め込みたい。しかし欲張って球を落としたり、詰まってしまったら元も子もない。そもそも距離を飛ばさなければならない。柔軟な想像力と、チームの実力をよく理解すること。さあ、どんな魅力的な機体が出てくるんでしょう!

Vゴール(ある条件を満たした瞬間、勝利が確定する。本選に選ばれる際大きく評価される)達成条件は、・情報を4つ以上集め、・標的を3つ以上倒し、・本陣(真ん中の水色の空き缶。バケツの上に置かれ高くなっています)撃破です。困難な道のりです。大会を通して1回も出てこないかもしれません。今年は何チームがVゴールを達成できるでしょうか。

9月20日13時~、工学院大学新宿キャンパスにてF3RCは開催されます。ロ技研からは6チーム39人が出場します(各チームの紹介はのちの記事で)。見学は無料ですので、ロ技研関係者、ロボコン関係者、ロボットに興味がある人は見学してみてはどうでしょうか。

'14入学 たくあん(@matiouke) より

※9/9 18:00 記事を修正しました 
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