東京工業大学 ロボット技術研究会

東京工業大学の公認サークル「ロボット技術研究会」のブログです。 当サークルの日々の活動の様子を皆さんにお伝えしていきます。たくさんの人に気軽に読んでもらえると嬉しいです。
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2015年07月

「ロボット技術研究会」通称「ロ技研」は、その名前の通りロボットの制作や研究はもとより、電子工作や機械工作、プログラミングなどの幅広い分野にわたるものつくり活動を行っています。

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フルカラーLEDで2048(ゲーム)

井土です。

明日、明後日はMakerFaireTokyo2015です。
ロボット技術研究会としても展示をするので、ロ技研ブースにもぜひお越しください。

今回は展示予定のものの一つである
フルカラーLEDで作った2048
について紹介をします。

hikaru

タイトル通り、あの2048をLEDの光を使って再現したものです。


実際に動かすとこんな感じです。
操作は基板を傾けるだけで、傾けた方に光が移動していきます。
同じ色のものは合体でき、別の色に変化します。(例:赤+赤→青)



スマホのカメラなので全然色が分からなくなっちゃってますが、実物はめっちゃ綺麗です。
一応ゲームなのですが、なんとなく動かしてるだけでも楽しいです。
傾けると光が移動するので、まるで光を操っているかのような幻想的な感覚になります。



ところで2048というゲームはご存知ですか?
1年くらい前に流行ったゲームで、パネルを移動して同じ数字をくっつけて2048を作ったら勝ち?というやつです。
2015-07-31-024437_619x798_scrot

スマホゲームとかと思っている人も多いと思いますが、本家はここです。
http://gabrielecirulli.github.io/2048/

オープンソースであり、公開後に色々とパロディができたりandroidアプリになったりして割と流行っていたと思います。
本家では数字のパネルを動かして足し算していくものでした。
それをLEDの色で表現し、同じ色のをくっつけると色が変わるようにしてみたということです。


ちなみに基板はこんな感じです。

kiban


加速度センサが付いているので、重力の方向がどちらを向いているかを測ることでどっちに傾いたかを検出しています。

表示には秋月に売ってた「マイコン内蔵フルカラーLED」というものを使っています。
数珠つなぎにして、16個のLEDをマイコンのピン1本で制御しています。


それではMFT2015でロ技研ブースでお待ちしております。

Webブラウザ上で動くクラウド3DCAD Onshapeの紹介

こんにちは,11年度入学のところです.

いつもは作ったものについて書いているのですが,ロボット製作にあたって非常に便利なサービスがあるのでこの場を借りてご紹介します.

概要


今回ご紹介するのは Onshape です.

https://www.onshape.com/

OnshapeはWebブラウザ上から使える無料の3DCAD・図面作成支援サービスです.
あらゆる処理はクラウド上で行われるため,新しいソフトウェアのインストールは必要ありませんし,データはサーバ上に保存されるので,いつでもどこでも作業を継続できます.
また,ノートPCからでも比較的快適に3DCADでの機械設計が可能になるという特徴があります.

操作感については,SolidWorksやInventorなどの主要な3DCADソフトに似せて作られているため,これらを使用したことがある人ならばすぐに操作に慣れると思います.
パーツ点数の多いアセンブリの場合何かしら計算に伴うラグが発生しそうですが,今のところかなり快適に設計作業ができています.
CADに興味がない人も,WebGLの使用例として大変興味深い対象なのではないかと感じます.

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使い方


それでは使い方を見ていきましょう.といっても基本的にはスケッチを元に押し出しや切り取りを行うタイプの3DCADなので詳しくは説明しません.
使い方がわからなくなったら,編集画面の右上にあるはてなマークをクリックすればヘルプを開いて読むことができます.

前提としてまずアカウントの作成が必要です.入力するのはログインに必要なメールアドレスとパスワード,名前と職業ぐらいだったと思います.

パーツの作成

新しくプロジェクトを作成した場合はすでに Part Studio が開かれていると思います.

scrot_20150723_12:50:34_AM
Sketch をクリックしてスケッチを作成します.このときスケッチ平面を選択する必要があります.
デフォルトで3つの平面が定義されていますが,オフセットした平面がほしいなどの場合はツールバー右にある Plane ツールを使って新しく平面を作成できます.
スケッチができたら,押し出しや回転体生成を行います.Onshape では,Extrude, Revolve, Sweep, Loft, Thicken の5つのツールを使ってスケッチから立体を作成できます.
ほかにも立体に変形を加えるツールや,パターン複製を行うツール等もあるので,大抵の用途では問題なく使えるように思います.
例えばこんなのとかならすぐにできます:
scrot_20150723_01:01:03_AM


さらにパーツを作成するには画面左下の+マークから Create Part Studio を,パーツ同士を組み合わせたアセンブリを作成する場合には下の Create Assembly をクリックして,新しいワークスペースを作成します.
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アセンブリの作成

Onshape では, Mate Connector という仮想的な点を使ってパーツの拘束関係を定義します.
この Mate Connector の選択方法に多少癖があるので慣れが必要です.

scrot_20150723_01:04:34_AM
アイコンの矢印は,拘束した部品が動ける方向を表しています.わかりやすいですね.

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まとめ

Inventor や SolidWorks をハイスペックなワークステーションで使用している方々には特に魅力的に思えないかもしれませんが,我々学生のようにライトなものつくり層には Onshape は良い選択のように思います.
個人的には Linux で動く良い 3DCAD がなくてというモチベーションだったのですが,その時の期待をはるかに上回る使いやすさには驚きました.
無料ですので,皆さんもぜひ使用を検討してみてください.
現在はベータ版ということで,今後のさらなる機能強化や操作性改善に期待しています!

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テンションが上がりすぎて,夜中の作業×2日で粗い設計ができてしまいました.感謝🙏

追記(7/23 16:00)


使用を考えている方のためにまだ足りないと感じた点を追記しておきます.いずれも細かい点ですが…
  • ほかのジオメトリの寸法を使って寸法を指定できない
  • スケッチ正面への視点移動がめんどくさい(右クリック→View normal to で可能ですが…)
  • 中点の拘束のためにわざわざ点を配置する必要がある
  • スケッチ描画時の曲線や点へのスナップのバリエーションが少ない
  • 回転体の軸を定義するのにスケッチを作る必要があるのがいまいち
Karakuri productsの松村さんのご意見も参考にさせていただきました.ありがとうございます.
Onshapeはすごいことにフィードバック用の仕組みがしっかりしています.
不具合や不満が出た時にすぐ報告できるように,現在表示している画面をスクリーンショットにしてそこに書き込めるようになっていて,隅から隅までよく作りこまれているなという印象です.

ほかにもクラウドベースのCADは Autodesk 360 や TinkerCAD 等がありますが,気が向いたら比較記事も書いてみたいと思います.
(ただ問題は私は機械はド素人でまともなレビューが書けるかわからない点なのですが…)

第61回 研究報告会

部長のおーまです。

7月4日、第61回研究報告会(2015年度 前期研究報告会)を行いました。
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都合上明かりを消さなければならず暗闇にノートPCのディスプレイは怪しく光ります。

研究報告会は、ロボット技術研究会内で行われている、制作したものや研究したことの発表会です。
内容も基本的には何を発表しても良く、様々な分野の話が聞けてとても面白いです。
発表者も1年生から、時には社会人までが発表することもあります。
色々な分野の人間が在籍するロ技研の特徴を最も感じられるイベントかもしれません。
今回は90人以上の人が参加し、とても大規模なものになりました。

今回発表された内容は以下の通りです。
○電子工作・回路

・高機能携帯充電器の作成
・絶縁の破壊

○ロボット

・NHKロボコンの報告
・単一モーターで駆動する2自由度四足歩行機械の設計と制作
・講義「機械想像」における「鉄棒競技ロボット」の製作

○プログラミング・ゲーム
・C++におけるEDSLの可能性
・RPG世界の形状・距離の幾何学的考察
・理想的なPCゲームを目指して
・目指せ!汎用的なゲーム開発

・確率拡張したPrologを用いたゲームAIの作り方

聴講者だけでなく発表者も多く、各々の活発な活動が見れる素晴らしい会でした。
これに触発されることによる、更なる活動の盛り上がりを期待しています。

RPG研究~RPG世界の形状及び距離の幾何学的考察

おはようございますまたはこんにちはまたはこんばんは。RPG王国と数学の科学の共通部分の唯一の元、カイヤンです。

7月4日に研究報告会というロ技研のイベントがありました。ロ技研での自身の活動(研究、製作、イベント参加など)を報告する場です。詳しくは多分報告記事が出ると思いますのでそちらで。

先日の研究報告会はRPG王国の初発表でした。発表者は二人、RPG王国を創立し、王国の現政権を握る学部3年のマハトとカイヤンです。
今回の私の記事では、この研究報告会で発表した内容について扱いたいと思います。

先日筆者が発表したのは
RPG世界の形状及び距離の幾何学的考察
という内容のRPG研究についてです。さて、まずRPG研究とはなんだったのか。カテゴリーRPG研究の初記事であるマハトの記事から引用すると
『RPG研究とは読んで字のごとく「RPGを研究する」ことで,市販のRPGの研究をして色々な発見することが目的です.せっかくRPG専門の研究室を作ったんだから専門的なこともやりたいですからね.』
 
ということです。そういうわけで私は市販のRPGの世界の形状とその上の距離について考察しました。
『「お前そんなことやってないでRPG作れよ!」とか言わないでねっ!><』

新規性のカケラもない話ですが、RPGの一般的な世界、つまり長方形の周を順平行に繋げたような世界(以後単にRPG世界と称す)と、我々が住む地球は全く異なる形状をしています。地球はおよそ楕円体、もっと近似すれば球ですが、RPG世界は違います。手元のRPGでもし船なり飛空艇なり世界1周がたやすい乗り物が手に入っているデータがある方は「北へ」まっすぐ向かってみてください。
北へ~行こうランララン♪
と北へ向かうと気づいたら1周して元の位置に戻りますよね? 「地球っぽいじゃないか!」ですって? ではさきほどとは別の位置から「北へ」向かってみてください。同じ地点は通りましたか? 地球と同じ曲面であれば北極という同じ点を通るはずですよね? しかしRPG世界では通らないことが上の操作で容易に確かめられます。実際、地球の、長方形の形をした正確な地図は作成できないことが知られています。
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では球面や楕円体面じゃないならどんな曲面がRPG世界の形状なのでしょうか。また新規性のカケラもない話ですが、長方形の繋がれ方に注目すると、ドーナツ型(トーラス)であることがわかります。長方形を丸めて辺を糊付けして円柱を作り、さらにその円柱を丸めて端を糊付けして完成です。どれくらい新規性がないかというと、ドラゴンクエスト2発売時からRPG世界はトーラス形だろうと言われてたらしいですね。先行研究でしっかり形状が述べられてますね。はい、ちゅんちゅん。
ワールドマップの繋ぎ方2

って待て待て待て待て、長方形の繋ぎ方って言いますけどあなた、繋ぐってなんですか?
あと、円柱はともかくそのあとのトーラスは引き伸ばさないと作れそうにないんですが、それで長方形の正確な地図が作れるんですか??
Prove! 

という疑問が自然に湧いてきます。はい湧いてきました。さあGoogle先生に聞きましょう。この辺のちゃんとした議論が知りたいです!!
……これがなっかなかないんですよね。トーラスである、ドーナツ型であると書いてあるところはたくさん見つかりますし、類体論を用いてほかの解釈を与えているウェッブサイトもあります。また3次元空間のトーラスとして物理的なことを議論しているところもありますが、そもそもトーラス型なのか、3次元のトーラスで距離は大丈夫なのかという議論はなかなかありませんし、特にちゃんとRPG世界がトーラス型であるという解釈に証明を与えているところは見当たりませんでした。ネットをささっと調べたくらいじゃ出てこないだけでどこかに公開されてるかもしれないし、筆者の検索能力がアレな可能性もありますが。Googlabityの高いところにありません。

ロ技研の標語:ないものは作れ

じゃあ証明を書いてやろうじゃないかと。そういうわけで今回のRPG研究は始まりました。さあまずは長方形を繋ぐとは、繋ぎを定式化できたとしてほんとうにトーラスになるのか? 距離の問題は大丈夫か? ということを問題意識としていろいろ勉強しました。本を読んだりなんだりしたり、気づいたら数学科の多様体の講義を履修してたり。

数ヶ月ほどぽよぽよし、ついに答えを得ました。
研究報告会で用いたスライド(一部編集済み)


カイヤンの研究報告書とスライドPDFのDropboxリンク (内部向け:あくまで筆者個人のものしか入ってないのでご安心下さい)
こちら   
スライドの追記:36ページ、実3次元空間にも埋め込みは可能(なので私たちはドーナツを見られる)ですが、等長埋め込みはできません(ドーナツの内側と外側の周長は異なる)。長さを保った埋め込みができるのが4次元です。

無事直感通りの結論が数学的に導けました。しかも気持ちですがゲーム製作にあたっての応用も考えられました。やったね!
スライドはかなりざっくりしていますし、前提知識をあまり求めないように書こうとしたらかえって長くなりそうになったために、研究報告書も説明の長くなる概念(コンパクトなど)を教科書に頼っていますので、適宜集合と位相や微分幾何学の教科書を参照しながら読んでくださると幸いです。

今後の展望としては、順平行以外の繋ぎ方をいれた長方形ではどんな世界になるか(例えば片方を逆平行にすればクラインのツボ、両方を逆平行にすれば射影空間など)、上述の議論をより抽象化・厳密化する ことで使用範囲を広げられないか(一般の平坦な曲面の議論など)ということが考えられます。今回でもリーマン幾何学の定理を引用した箇所がありますが、本格的にやるにはリーマン幾何学からは逃げられないようですね……精進します(本研究も多様体をなんとか避けようとしたがゆえに発表が遅れたという反省があります)。さらに余裕があればRPG世界の物理法則がどうなるか(安易に魔法に逃げたくない)ということも考察対象になりうりますが、リーマン幾何学だけでなくそれを応用した物理学の知識も必要になりそうで、この先は地獄だぞって感じです。

まずないでしょうが、もしも引用される場合は、連絡などいりませんのでカイヤンの文章であることを明記して使ってやってください。感想・使用連絡を頂いた場合カイヤンは鼻血を出して喜びます。

以上です。本研究にあたって参考書の紹介や証明のアドバイスをくださった数学科の先生、先輩、友人、後輩の皆様、そしてここまで読んでくださった皆様に感謝します。数学が下手の横好きな一人のRPGファンの駄文でしたが、ありがとうございました。研究報告会後、ゲーム製作の方も久々に進んでいます。両方とも頑張ります。

(……この記事もGooglability低いなあ(・ω・`))
 

線型代数学講習会報告

おはようございますまたはこんにちはまたはこんばんは。13のカイヤン(@chijan_titech)です。

もう7月ですね。つい先日は前期研究報告会でした。

さて、5月に始まった線型代数学講習会ですが、 6月最終金曜日の27日に第8回を終え、無事終了しました。
いままでの講習内容の概略は次のとおりです。
 
第1回 行列 #rogyLAsemi1st
日付 5/1
発表者 カイヤン、凸レンズ
概要 行列の定義、演算則、数学Cの1次変換

第2回 掃き出し法と連立方程式 #rogyLAsemi2nd
日付 5/8
発表者 凸レンズ
概要 基本行列、行列の標準形、掃き出し法による連立方程式の解の存在

第2.5回 掃き出し法補講
日付 5/15
発表者 カイヤン
概要 掃き出し法による連立方程式の解法・逆行列の計算方法とその演習

第3回 行列式 #rogyLAsemi3rd
日付 5/22
発表者 カイヤン 
概要 行列式の定義・多重線型性、掃き出しによる計算方法、余因子展開、反転公式、クラメルの公式

第4回 線型空間1 #rogyLAsemi4th
日付 5/29
発表者 カイヤン 
概要 数ベクトル空間、部分空間、線型独立、生成系、基底

第5回 線型空間2 #rogyLAsemi5th
日付 6/5
発表者 カイヤン
概要 線型空間の公理、線型写像、像と核、線型写像・空間の同型、線型写像の次元定理

第6回 表現行列 #rogyLAsemi6th
日付 6/12
発表者 カイヤン
概要  基底変換行列、線型写像の表現行列

第7回 内積と正規直交基底 #rogyLAsemi7th 
日付 6/19
発表者 カイヤン
概要 内積の公理、ノルムの公理、内積空間、正規直交基底、グラム・シュミットの正規直交化法、エルミート・ユニタリ変換

第8回 対角化 #rogyLAsemi8th
日付 6/26
発表者 凸レンズ
概要 固有値・固有ベクトル、不変部分空間、行列・線型写像の対角化、対称行列の対角化、対角化の応用

また、最終回には復習と発展のための演習問題を配布しました。復習問題の他に二次形式と双対空間に関しての問題も出題しました。演習問題はこちらにあります。

以上です。学部1年の線型代数学講義のダイジェストを2ヶ月間集中して行いましたがいかがでしたか。
来てくださった方、ありがとうございましたかつお疲れ様でした! 

最後になりますが、

٩( ᐛ )و
<数学さいこ~~~! 


ギャラリー
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