東京工業大学 ロボット技術研究会

東京工業大学の公認サークル「ロボット技術研究会」のブログです。 当サークルの日々の活動の様子を皆さんにお伝えしていきます。たくさんの人に気軽に読んでもらえると嬉しいです。
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2015年01月

「ロボット技術研究会」通称「ロ技研」は、その名前の通りロボットの制作や研究はもとより、電子工作や機械工作、プログラミングなどの幅広い分野にわたるものつくり活動を行っています。

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ゲーム制作者交流会GAME^3を開催します!!・・ってなんぞや?

こんにちは。14のまーぼう(@mabo_207)です。
今回はしんちょ・・・ではなく、ロボット技術研究会主催のゲーム制作関連のイベントの紹介記事ですね。
 GAME3ポスター加工版縮小
ゲーム制作者交流会GAME^3(げーむきゅーぶ)を開催します。
日時は2月22日!お昼から!もうあと一ヶ月切ってる!
場所は東工大の大岡山キャンパスの西2号館!
ゲームを見に来るなら当日飛び入り参加でオッケー!
この記事を見たキミ、絶対来ような!!


・・・・・ってこれじゃ分かんねえよと。どんな企画なんだよと。見に行って何の得があるんだよと。画面をご覧の皆さんは思っている事でしょう。
今回のブログではそういう事を説明していきます。最後まで読んでくれれば幸いです。

まず、このイベントは何すんのか?って事からです。大雑把に言うと、自作ゲームを作っている人達が会場でゲームを展示し、ゲームを見に来た人にプレイしてもらおう、そして意見交換をしよう、って感じです。
じゃあなんでわざわざこんな企画立てたんだとなりますね。まあ、理由は色々あるんです。例えば・・・
・自分のゲームを他の人に見せる場が欲しい、でもいきなり工大祭で出すとか怖い!
・ゲームを作っている人からの意見を聞ける場が欲しい!
・同じサークルや大学内の人達だけじゃなくて他大のサークルとか社会人のゲーム制作者と関われる機会が欲しい!

といった理由ですね。こんな理由で企画したので展示方法とか募集のかけ方を次のような特徴があります。
A.作品展示は未完成でも展示可
これはゲーム制作に慣れていないゲーム制作初心者などに対する配慮で、参加の敷居を下げたかったからです。
B.作品展示はローテーションで回す
ゲーム展示者でも作品を見て回れないと「ゲームを作っている人から意見を聞く」という事ができません。なのでゲーム展示者でも作品を見ることができるように、「作品を展示しない」という時間が必要なのです。
C.他大のゲームサークルの人がたくさん展示します
ロボット技術研究会で展示するゲームは12作品、全体で展示されるゲームは計30作品以上という感じです。他大では千葉大学や慶應義塾大学などのサークルさんが応募してくれました。参加してくださった方々に本当に感謝です。


・・・ん?ちょい待て。これってゲーム展示者についての話だよな?ゲームを作っている人ならともかくそうじゃない人って見に来る人って何かいいことあんの?
こう思った方々。これ書きながら僕も思いました。ちゃんとこれから書きますよ。
a.ゲームが沢山見れる!遊べる!楽しい!!
ゲームが展示されてて遊べるので。自由に遊んで良いはずなので楽しんでくださいね。
b.同人ゲームってどんな感じのゲームなの?ってのが分かるかも
コミックマーケットなどで販売されてる同人ゲーム。あんまり見る機会はありません。でも会場に来れば同人ゲームの雰囲気とか良さとかが分かると思いますよ。

とこんな感じです。まあ2/22の午後が暇だったら、また当日大岡山の周辺に来たなら、是非遊びに寄ってくださいな。



では最後にGAME^3の日時と場所などをちゃんと書いておきます。ここまで読んでくださった方々、ありがとうございました。
日時:2015年2月22日 13:00から展示開始
場所:東京工業大学大岡山キャンパス西2号館W242
準備:一般参加は自由。当然参加費は無料。当日好きな時に来てください。
Twitterアカウント:@GAME3_Staff
公式wiki:こちら


トランジスタで作った時計

井土です。

先週ロボット技術研究会の役員が交代し、1年間の部長としての役割が終わりました。
今年度になって部員数は200人を突破し、色々ありましたが無事に終わりました。
これも支援してくださった皆様のおかげです。どうもありがとうございました。


さて、今回の本題は

トランジスタで作った時計
      (トランジスタ時計)


についてです。

id研の井土・齋藤・大貫・中村の4人で製作しました。

まず、完成品なのですがこんな感じです。
make


Maker Faire Tokyo2014(MFT2014)のロボット技術研究会ブースで展示をしました。
トランジスタとして2N7000(Nch MOS-FET)を640個使用しています。 
マイコンや74系のICは使わずに、クロックの分周器・カウンタ・7segデコーダは
すべてディスクリートのトランジスタで作りました。


◯なぜ作ったのか
話は 1 年前にさかのぼります。
昨年は論理演算であるNANDのみを用いて時計 (NAND 時)を製作し、
MFT2013で展示しました。(以前、少し紹介しました) 

すると
「トランジスタでやってみてよ (笑)」
「あっちにリレーだけの時計があるよ」
という意見・煽りを多く頂きました。

「あの人たちをを見返してやりたい」
「そうだ次はトランジスタだけで作った時計を展示しよう」


そこから、トランジスタだけで時計を作るプロジェクトは始まりました。



さて、ここからは設計・製作の過程を紹介していきます。
◯おおまかな構成
各機能を図にするとこんな感じです。
block

基板は全部で17枚(切削によるプリント基板)で、
各基板一枚で10進カウンタなどの機能を一つが完結しています。
 
図にはありませんがカウンタの桁上りのところにスイッチが入れてあり、
強制的にクロックを送ることで時刻合わせの機能を実装しています。
このスイッチのチャタリング防止にシュミットトリガー回路をつけているのですが、
これももちろんトランジスタ(2SC1815)でできています。
 

◯トランジスタによる論理演算
カウンタやデコーダはすべてAND,OR,NOTなどの基本的な論理回路の組み合わせでできます。
ということでまずは基本的な論理回路をトランジスタで作りました。

簡単に作れるNOT・NAND・NORはこんな感じです。
負荷の抵抗は10kΩで、50kHzくらいまでなら問題なく動きます。
59


バイポーラトランジスタだとベース電流がまあまあ必要で、
この回路が数百個もあると消費電流が大きくなってしまうので、FETを選択しました。
 
また、プッシュプルにしないのかと思われる人もいるとは思いますが、
PchのFETが安く手に入らなかったのでNchFETと抵抗で作ることにしました。
チップのFETを許せばPchの低価格なものもあるのですが、
どうしてもDIPで作りたかったのでこのような回路になりました。
(DIP部品で基板がでごちゃごちゃしてるほうが好きなので) 


◯デコーダの設計
論理回路はNANDもしくはNORだけで全部作れます。
去年はそれに基づき、NANDだけで時計を作ったわけです。

今年はトランジスタでせっかくなのでNANDではなくNORを作り、
そのNORを基本として組み合わせて上位のカウンタやデコーダを作っていきました。

デコーダはどうやって作るのでしょうか。
小さいものなら以下の手順が簡単です。
1.真理値表を書く
2.論理式(加法標準形)にする
3.カルノー図を使って論理式を簡単化する

簡単化についてはここがわかりやすいです。
http://akita-nct.jp/yamamoto/lecture/2003/2E/karnaugh_diagram/node1.html

論理式を式変形して項の数を減らせると、回路が小さくなるので簡単化をします。
もちろん論理式上での簡単=トランジスタ数が少ないではありませんが、
論理式の簡単化くらいしかわからなうのでとりあえず簡単化を行います。

去年のNAND計はカルノー図を使って、すべて手作業で行いました。
今回はクワインマクラスキー法というアルゴリズムを使ってコンピュータでこの作業を行いました。
クワインマクラスキー法で論理回路を簡単化するツールをC++で自作し、
それによってデコーダ・カウンタの設計を自動化したのが今回の設計における特徴です。

この簡単化ツールは真理値表に当たるデータの書かれた入力ファイル(画像では 37dec.txt)を用意すれば
自動でその真理値表をみたす論理式を出し、論理式の簡単化を行ってくれます。
真理値表を読み取って論理式にしたものが画像のinputに表示され、
それを簡単化したものがoutputのところに表示されます。

1,2,3...は変数のA,B,C、-は否定を意味しています。
input1の例だと、真理値表は
1
で、それを簡単化すると
2

になるという意味です。
05

真理値表のdon't careにもちゃんと対応をしていて、don't careを考慮した上で簡単化をしてくれます。
また、簡単化した結果が複数個あるときはそれらを全部出してくれます。

このツールによってデコーダの設計がとても楽になりました。
この時点でデコーダはNOT,AND,ORで構成されているので、
それらをNORにしてNOR特有の簡単化などを行ってデコーダの完成です。


◯カウンタの設計
カウンタはD-FFを元に設計をしていきます。
フリップフロップならなんでもいいんですが、D-FFだと考えるのが楽なのでD-FFを選択しました。
そのD-FFはトランジスタでNORを作り、それらを以下のように組み合わせることで実現します。
dff


長くなるので省略しますが、下の図のような感じで
D-FFの出力→組み合わせ回路→D-FFとやってやることで順序回路が作れます。
cnt

ここでも組み合わせ回路(デコーダ)を作る必要があるのですが、
先ほどと同様に、自作の簡単化ツールを使うことで自動で小さい回路を設計することができます。


◯実装
設計ができたら今度は実装です。
本当はユニバーサル基板でやりたかったのですが、
MFTに間に合いそうになかったのでプリント基板を使いました。
学校のものつくり支援センターには基板切削機があるので、それを使って片面のプリント基板を作ります。

そのために設計した論理回路たちをトランジスタレベルでCADに入力し、配線図を作成します。
最終的に6種類くらいの基板を設計しました。

参考までに、これが4bitの2進数を入力して7segLED用のデータを出すデコーダの配線図です。
標準ロジックでいう7447と同じような機能です。
22


基板データができたら基板切削機に基板を作ってもらい、はんだ付けをするのみです。
材料は大量のトランジスタと抵抗、少しの電解コンデンサとコネクタのみです。
31

できた基板の一部を並べるとこんな感じです。

トランジスタの森
44

整列するトランジスタたち
08


最後に組み上げて、コネクタを圧着しまくって配線したら完成です。

54




◯おわりに
MFT2014にトランジスタ時計を展示した結果、まぁまた煽られますね。
次は真空管らしいです。
 

Vimmerに消されるのを恐れずにEmacsを紹介する:第1回 導入

皆さん、初めまして、14のsojiといいます。ロ技研ではなぜかVim勢が圧倒的多数なので14でEmacs使っている人といえば1人に定まるのが現状です。
 GNU Emacs 23.3.1
今回はこのロ技研でなぜか流行っていないテキストエディタのインストール方法を(特にナウい)Windowsの場合に限って説明していこうと思います。(そしてロ技研内外でEmacsを繁栄させたいと思っている)

!注意!
  • ここに書かれている情報については全て執筆時点のものです。今後Windowsが対策をする可能性があります。(後で分かる)
  • ここに書いてあることを行ったことによる事故等に関し当方は一切責任を負いません。Emacsを使うようになったらメモ帳(notepad.exe)が使えない身体になってしまったとしてもいい覚悟で読み進めて下さい。
  • 小生はVimのことをあまりよく知りません。比較の際不正確な説明をする可能性があります。
  • 前のエントリと何だか名前が似ているようですが、一切関係ありません。(とは言いつつあの映画見て無いからもしかしたら関係あったりとかして)

公式サイトの中程にある"Obtaining/Downloading GNU Emacs" の項の中の"nearby GNU mirror"のリンクの、windowsフォルダ(ディレクトリ)から手に入れる・・・
と言いたいところですが、公式版だと日本語入力が(現実的には)できないのです。ええ、Emacsは1文字毎に文字コードを変えられる程ですから漢字仮名を"表示"することに関しては問題無いのです(Options→Multilingual Enviうじゃうじゃ→Show Multilingual Sample TextもしくはC-h hで分かる)が、ここにある通り(google日本語入力開発チームの分析は頼もしいです)で未確定の部分が表示されないのです。

なら、googleさんの言う通りパッチを当てれば良い・・・とは言ってもコンパイルなんて難易度高すぎますよね。なのでIMEパッチを当てて"もらった"のを拝借しましょう。実は小生もMakefile成功しない病もしくはそういう呪いにかかっているのです。

またもgoogleさんに頼って"emacs IMEパッチ"で検索してみてコンパイル済みのを取って来ましょう。IMEパッチであーだこーだ言うのは日本だけで、あっちの人達は気にしていないための結果でしょうから。

あまり重要でない話:
かつてEmacsは公式ではWindows版のバイナリを配布していなかった。こんなに素晴しいソフトをLinuxに閉じ込めるのは勿体無い ということでWindows版として"Meadow"というものがあった。これはもとからWindowsのことを考えていたので今回のような問題が発生しない。しかしながら最近更新が無いので公式の新機能(詳しくは下)が使えない。

このようにEmacsは公式とか有名とか定番のものに限ってtnpなので(gnupackは例外でしょうが)初心者が折れないようにするためにこの記事を書いたのです。

起動する前に環境変数HOMEを設定しておきましょう。やり方はパスを通すときと大体一緒なのでパスの設定を自力で調べてPATHの替わりにHOMEを設定して下さい。たぶんC:直下とかProgram Filesとか管理者権限無いのに外付けのHDDとかにするのはマズいと思います(外付けは管理者権限あってもマズいか)。それと、値は1つの場所だけにしておいて下さい。

起動するとHOMEで指定したフォルダに.emacs.dというフォルダが作成されるので、今後拡張するときにコードをその中に入れるようにすると、Emacsを新しくしたときに引き継げるので便利です。

起動出来たらあとは"Emacs Tutorial(Emacs 入門ガイド)"をクリックして中のテキストを読んで下さい。それとEmacsWikiというものがあるのでやりたいことがあったらまずそこで調べてみるのが良いでしょう。

導入の話は終わったのでオマケなことを言うと、Emacsのことをテキストエディタと言っていましたが、画像の表示やネットと接続する機能も入っていてこれを使ってブラウザやメーラーも作られています。(昔からw3mを使うものはあったが、24.4かからEmacsのみで動く、公式のewwというものが搭載された)ファイル操作もできるのでEmacsはOSだ と主張する人もいます。画像まで出来るのならあとは音声まで対応したらOSとして移住したいものです。

まあ、Emacs推して来ましたが、メモ帳でプログラム書くのが苦痛(おおよその人はそう思うはず)で、でもVisual Studioを導入したくないとか、対象の言語がVisual Studioに対応していないというのなら、EmacsでもVimでも目標は達成できると思います。たぶん欲しい機能はシンタックスハイライト(予約語とかに色をつけるやつ)とかオートインデントとかで、画像の表示が無くても出来る機能ですから。最近は初心者にはTeraPadを勧める傾向もあります。小生の意見としてはPTT派かどうかで選ぶとよいのでは無いのでしょうか。

  • メモ帳の延長がTeraPad
  • Ctrlでコマンド、コマンドじゃないをやることでキーボードで完結しながら、"a"と押したら"a"が打てるのがEmacs
  • モードを行き来することで小指を壊さないのがVim
という感じでしょうか。

次回はIMEパッチが当っていないEmacsでも日本語を入力する方法、SKKについてを書く予定です。頑張ってLinux(Arch,Gentoo..)インスートールしたけれどもiBusってどうやるんじゃあああ という人にも役に立つかもしれません。

2015年度部長肖像画更新!

└(՞ةڼ◔)」<やっほォ~!したろうだよォ~!

 ああっ!ついに部長が変わりましたね!
部長交代と言えば・・・そう、肖像画の作成
ジガゾーパズルを用いて新しい部の顔を作ります。

 これが今までの部の顔。
dthuuko
追記:去年は肖像画完成したときの記事を書いてませんでしたね・・・。

 それを新しい部長が崩して・・・
gusha

 組み立てて・・・
tothuu

 完成!
prf

( ●―● )<絶対良い部にしよーま!



執筆者:したろう
ブログ:幸福の物理
Twitter:shitaro2012

部長就任挨拶

どうも、おーまです。

先日、選挙により今年度のロボット技術研究会の部長になりました。

僕は、普段サークルではゲームしか作っておらず、サークル名に反しロボットのことなどはほとんどわからないです。
しかし、それが悪いことであるとは思っていません。
逆に、そんな僕が部長になれてしまうほどの、このロボット技術研究会というサークルの懐の深さ、行動の自由さ、そして占める領域の広さこそがこのサークルの魅力だと思っています。
そして、それにより自分の知らなかった色々な知識を得ることができ、思いつかなかったよなことを実現できるようになることが、このサークルの最大の利点であると思います。
僕もこれからこのサークルで活動していく中で、ロボットに興味が出てくるかもしれませんし、ゲームともロボットとも全く違う思いもしない様な分野に興味が出てきてやり始めるかもしれません。

そのような、技術を高め合いやりたいことを実現できる場を、より提供できるサークルになるよう努力していきたいと思っています。

これから一年間よろしくお願いします。


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