└(՞ةڼ◔)」<やっほォ~!したろうだよォ~!

ついに春到来!桜で化粧した東工大構内を散策するのは気持ち良い!
入学式や研究室所属など、様々な「はじまり」「出会い」があるのもちょうどこの季節ですね。

さて今週、私のもとに一封の封筒が届きました。 
封されていたのは7ヶ月前に参加したサマーチャレンジの報告書でした。
これでもって第8回サマーチャレンジが終了しました。

サマーチャレンジに参加できたのはロボット技術研究会のおかげです。
ついにサマーチャレンジが終わったのでこの機会にこの場を借りて振り返り、感謝をしたいと思います。

サマーチャレンジって?

DSC00759
Fig1.サマーチャレンジで訪れた高エネルギー加速器研究機構。

サマーチャレンジ
とは夏休み期間中に開催される物理学のイベントです。
主な対象は大学3年生であり、全国の物理学愛好者が茨城県つくば市にある高エネルギー加速器研究機構(KEK) に集結します。
サマーチャレンジはコースが2つあり、「素粒子・原子核コース」と「物質・生命コース」のどちらか一方を選択して応募します。私は素粒子・原子核コースを応募し当選しました。
私が参加した第8回サマーチャレンジは高エネルギー加速器研究機構の主催、
高エネルギー物理学研究者会議原子核談話会PF-UA日本中間子科学会の共催、
日本物理学会日本加速器学会日本放射光学会日本中性子科学会日本数学会の後援を受けて
2014年8月19日から27日の9日間行われました。 

サマーチャレンジで行われる主な内容は3つあります。
1つ目は「講義」です。原子核や素粒子、宇宙論などを研究されている様々な大学の先生方が自身の研究されているテーマについて講演します。
特に2008年に「小林・益川理論」でノーベル物理学賞を受賞された小林誠先生の講演は興味深かったです。
2つ目は「演習」です。事前にいくつかの実験テーマが与えられ、選択した1つの実験を9日間で取り組みます。
実験では加速器や磁気スペクトログラフなど、普段扱えないような高価な機材や興味深いテーマを扱えるのでとても楽しかったです。
3つ目は「見学」です。 高エネルギー加速器研究機構構内にある加速器やJ-PARCを一日かけて見学するツアーがあります。
現場で活躍している科学者や最先端技術の詰まった装置を間近で触れることができるのでとても興奮しました。

DSC00722
Fig2.研究施設見学ツアーで見学した高エネルギー加速器研究機構の研究施設の一つ、Belle II


ロ技研で得た“キッカケ”

サマーチャレンジ素粒子・原子核コースの定員は50名であるのに対し、サマーチャレンジの応募は160名ほどありました。
高い競争率でしたが私が当選されたのはロボット技術研究会のおかげだと考えています。

サマーチャレンジの応募にあたって「大学生活で取り組んだ物理に関する機械工作、電子工作、プログラミングなどを高校生にも分かるように800字で説明せよ」という小論文的なものが課せられます。
この大学生活で取り組んだ物理に関する機械工作、電子工作、プログラミングまさにロボット技術研究会で取り組んできたことではないか!
ロボット技術研究会で幸福の物理として取り組んだ物理に関する取り組みをそのまま800字にまとめ、提出しました。
そのおかげでサマーチャレンジ素粒子・原子核コースに当選し、最先端物理学交流への「はじまり」となったのです。

DSC00694
Fig3.Belle IIを背景に写真を撮ってもらいました。ものすごい迫力!

また、サマーチャレンジに参加することができたおかげで物理学を愛する者たちとの「出会い」 も得ることができました。
今でもサマーチャレンジで交流した人たちと交流があり、先月はサマーチャレンジの演習をともに取り組んだ仲間と一緒に
サマーチャレンジでお世話になった大阪大学の素粒子実験系研究室の人たちのもとへ訪問しました。

ooo
Fig4.先月訪問した大阪大学豊中キャンパスにて。9日間のサマーチャレンジをともに過ごした仲間に撮影してもらいました。

こうして、物理学の最先端に触れたり、物理学の壮大な謎に日夜挑んでいる研究者たちと交流できるのもロボット技術研究会で好き勝手やらせてもらえたからです。

最後に

物理学は自然科学の一つです。神秘的であり混沌とした活動の中に驚くほど麗美な秩序が隠されている自然を注意深く扱います。
だから紙の上だけでなく実際に現象を観察したり起こしてみせたりすることも重要になります。
しかし、自分で準備できるのはせいぜい紙とペン。実験装置を作成する環境は大学の研究室に所属しない限りは難しく、諦めていました。

そんな自分にとって、モノをつくる環境と知識を提供し、あとはご自由にどうぞと言ってくれたロボット技術研究会はまさに救いの手でした。

「ロボット」って名前がついているのにロボットとは全く関係のない理学一色に染まった物理学に関する活動を快く受け入れてくれて応援してくれたロボット技術研究会には感謝しています。

これからも宇宙すら支配する物理学を理論と実験の両面から探究したいと思います。

補足

 サマーチャレンジに関することは私のブログの「サマーチャレンジ2014」カテゴリーでまとめられています。
特に開催期間中のことは高エネルギー加速器研究機構の宿舎でリアルタイムに書き連ねたものなので新鮮なデータだと思います。
興味があればぜひ閲覧してみてください。
幸福の物理ブログ:カテゴリー「サマーチャレンジ2014」

 サマーチャレンジの演習をともに取り組んだ仲間たちと大阪大学の素粒子実験系研究室に訪問したときの話は私のブログに書きました。
大阪大学観光名所などを取り上げています。興味があれば閲覧してみてください。
幸福の物理ブログ:大阪大学素粒子実験研究室を訪ねて~したろう二泊三日京都大阪の旅~
 


執筆者:したろう
ブログ:幸福の物理
Twitter:shitaro2012