id研所属,学部2年の有塩です.

今年,2014年の6月から7月にかけて新入生向けにロ技研内でマイコン講習会を行いました.
そこで大人数がテストボードへの書き込みを円滑に行えるよう,大量に作って配った
小型・量産向きAVRマイコンの書き込み器について紹介します.
IMG_0488


その前にマイコンとはナニかについて簡単に説明すると,ちっちゃなコンピュータです.
お手元のパソコンの中に入っている,
  • 演算装置(CPU)
  • 主記憶装置(揮発性メモリ,DRAMとか)
  • 補助記憶装置(不揮発性メモリ,HDD/SSDとか)
などに相当するものがだいたい手の指サイズの黒いモノに収まっています.
micon

そして外部から書き込まれたプログラムに従ってその処理を行います.
もちろんモノによって含まれているものや性能は違います.
あと不揮発性メモリでも補助記憶装置とは呼ばないだろとかうんぬん


この黒いモノに処理させるプログラムを書き込むのが書き込み器=ライタです.
今回の講習会ではAVRという種類のマイコンを扱ったので,
これに対応するHIDaspxと呼ばれるライタの製作をしました.
製作といっても,有志の方が公開してくださっている回路図とファームウェア(プログラム)のおかげで,
自分で行ったのは基板設計と実装作業のみです.おてがるです.アリガタヤ

HIDaspxについての詳細資料はぜひ,各位お調べください.

さて,今回の基板設計は,
  • 大学附属施設の基板切削機で基板が彫れること,つまり基本片面基板で収めること
  • USBケーブルがつながった書き込み器がターゲットに直にさせること
  • 量産できること,つまり実装・修正が激面倒でないこと
を目標にして行いました.

これに部品を実装して,出来上がったライタの外観はこんな感じです.
IMG_0486
抵抗の大きさを揃えられたらもっとカッコよく作れたんだケド

これを量産したのがこちら
IMG_0476

実装後の書き込みテストではだいたいが一発で動き,残りもミスを修正したら動いたので
「not激面倒」目標はクリアできたと思います(小並評価).

仕様は次の通りです.
  • 基板サイズ:35[mm]*27[mm]
  • 電源:USBから給電.ターゲットへの5V電源供給をジャンパピンで切り替え可能
  • 部品代:たぶん¥250くらい
  • 過電流防止ポリスイッチ付き
最低限の機能だけ載せることで小型・量産向きに仕上がったと思います.
裏面の絶縁処理がされていないのが気になりますが,引っ掛けるところがなさすぎて
カバーがつけづらい状況です.課題点ですね.

設計した基板のデータはこちらです.EagleというCADソフトで開けます.
基板切削機で彫ることが前提になっていますが,配置をズラせばユニバーサル基板でも作れると思います.
注)
 ・回路図上のPSWと名前のついたコンデンサ記号はポリスイッチのつもりです.安全装置の役割を果たしますが,適当に導線でショートさせて,無かったことにしても動きます.
 ・ターゲットに挿す部分は2列ピンヘッダを基板ヨコにくっつける形になっています.片側の足は基板に直にハンダ付け,もう片方は製作途中に出た何かの足を使って写真のようにオモテからウラに通してハンダ付けしてください.
 ・USBコネクタ部分は頑張ってください.
 ・アップロードファイルサイズ制限やアレな事情で後ほど公開停止するかもしれません.ご了承ください.


お約束の文言になりますが,このデータのご利用は自己責任でお願いします.
これを使って起きた,いかなる問題の責任を負いません.
「HIDaspx」でググって出てくる数ある資料の中の一つとして参考にしてくださると嬉しいです.

最後にこのライタを作るにあたっての注意ですが,
このライタを作るために別のライタが必要になります.
このライタに載せるマイコンに,プログラムを書く必要があるためです.

既にライタを持っている,もしくはライタを借りられる環境にあり,AVRマイコンを初めてみたいな~という方は,
自前の環境整備のために一つ作ってみてはいかがでしょうか?

ここまで読んで下さり,ありがとうございました.ではでは